3/28/2009

Point Reyes National Seashore

2009/3/28
サンフランシスコの北、こ1時間の太平洋岸に、90%島と化している三角地帯が、Point Reyesである。
この三角地帯の大半は牧場だが、九十九里浜のような海岸を持ち内湾の湿地帯や、本土と隔離している断層による湾岸では、牡蠣の養殖でも有名である。
はるか太平洋を吹き抜けてきた風が始めてぶつかる陸地であるため、海岸沿いの丘陵地帯は一年中強風が吹きぬけている。ズームでの撮影がしばしば強風でブレてしまうほどだ。
その島の南部の断崖絶壁の下の浜辺ではゾウアザラシが繁殖し、北部の草原地帯ではカリフォルニアではほとんど見ることのできない大型の鹿、エルクが保護されている。


アメリカでエルクというと、この動画の動物であるが、ヨーロッパでエルクと呼ばれる動物は、アメリカではムースと呼ばれる。
またわけのわからないことを言っていると思われそうだが、日本ではこの動画の動物をアメリカアカシカと呼び、ヘラジカがアメリカのムース、ヨーロッパのエルクとなる。
ちなみにサンタのそりを引くトナカイは、北アメリカ(カナダ、アラスカ)ではカリブーと呼ばれる。

鹿を含めたこれらのシカ科の動物には角がある。
この角は、英語ではサイの角とは明確に分けられる。
方やポロリと落ち、頭蓋骨とは別の組織であるのに対し、方や顔の骨が外部に飛び出したものである。
前者をアントラー、後者をホーンと呼ぶ。
ディアーのホーンと言っても、外人には通じないので注意が必要。
かみさんの角は出たり引っ込んだりするので、アントラーなのか?
お次はelephant seal、ゾウアザラシです。
何年も前に子供のボーイスカウトの遠足で、ゾウアザラシの生息するサンタクルーズの北にあるAño Nuevo State Parkへ行ったことがあった。
このときはガイド付の徒歩によるツアーで、ゾウアザラシのすぐ近くまで近づき、そのグロテスクな鼻の垂れ下がった顔と、メタボ巨体、そしておぞましい雄たけびを見聞くことができた。

今回はPoint Reyes National Seashoreの南岸で日光浴をするゾウアザラシの群れを見た。
海岸にメダカかイワシが打ち上げられているように見えるが、白っぽいのは赤ん坊であろう。
ちょっと見にオスがいない。

強風の吹きぬける展望台に、National Parkの説明員がいたので確認すると、オスたちは海に漁に出ていると言う。メスと子供たちは、海岸でのんびりお昼寝だそうだ。

Año Nuevoへ行ったのは11月で、まだオスの仕事が残っている時期だったようで、3月にはオスの家族サービスも終わり、来年のある時期まで、長期出張に出かけたようだ。
この後子供たちにえさのとり方を教えた後、メスたちも去ってゆくと言う。

この巨大な動物は、アラスカからバハカリフォルニアまでの太平洋沿岸にしか生息していないらしい。
貴重な体験をさせてもらっていることに気付いた。

3/24/2009

野球でギャーギャー


スポーツの国に15年いながら、これと言ったプロスポーツにのめり込まず、オリンピック、サッカーWCくらいしか見てこなかった。それも全てテレビ観戦。
テキサスとカリフォルニアで、地元のプロサッカーの試合を数回見ただけだった。

週末から今日まで、3日連続WC野球のTV観戦。
子供たちの友達は韓国人が多く、お互いに携帯で連絡を取り合いながら、それぞれの母国を応援している。
先週末にアパートから戻った長女も参加し、家族全員でTVに釘付け。

久しぶりにTVの前でギャースカ大声を上げ、ストレスを発散した。

けど、つかれた・・・

3/16/2009

お花見街道


本日は曇り空で時折雨がぱらつくお天気。
2月後半からベイエリア付近の街路樹が、白やピンクの花をつけ始めます。

パッと見は桜なのですが、時期が少し早いし、なんとなく日本人のなじみの桜と違うような気がします。あんたもアメリカに長いんだろ、そりゃ変わるよな、と言ってもいられません。

バラ目バラ科サクラ属である日本のサクラですが、サクラ属の英語名はPrunus、プルナスつまりプルーン属なのです。
サクラの英名はCherryですが、この種属を表すのに、CherryよりPruneが一般的だったのでしょう。
と言うことはPruneまたはPlumの木や花は、そうですサクラそっくり。




さらにアンズ(アプリコット)、もも(ピーチ)、変り種ではアーモンドも仲間です。
梅も当然仲間ですが、梅の英語をプラムとしたのはチョーヤかどうか知りませんが、その学名はPrunus mumeということです。混乱しません?

San Joseの真北、Antiochから4号線を少し南東に行ったところのBrentwoodという町に、果実畑が山ほどある。ここでアーモンドとサクラの違いが確認できることを期待し、車を走らせる。
いざ果樹園に来てみると・・・、果物のシーズンではないのでスタンドは閉まっているのは仕方がないが、日曜なので作業者もいない。
サクラ属の花はたくさん咲いているが、どれが桃でどれがプラムでどれがアーモンドなのか、看板などあるはずもなく、まったく手がかりなし。

試しにそれぞれをWikipediaやGoogle Photo等で調べてごらんあれ。
混乱が増えることはあっても、クリアーにわかるものではない。
じっと実のなるのを待つとしようか。

日本に咲くサクラだけでも百種類以上あるんですって。
白かったりピンクだったり、一重だったり八重だったり。
冬に寒かったほうがきれいな花をつけると聞きます。

でも春一番や雨が降ると、すぐに散ってしまうのですよね。
そのはかなさ、侘び寂は、アメリカのアーモンドやプラムにはありません。

 私も久しぶりに、ゆっくりと季節の移り変わりを味わっています。
そして着実に月日は流れていますね。

3/15/2009

ワイン畑とマスタード


一週間前の話です。

人のブログで知ったのですが、この時期カリフォルニアに咲き乱れる黄色の菜の花は、実はマスタード(アブラナ科)の花だそうです。
そういえばドイツの春も一面の菜の花畑だったことを思い出しますが、あれもマスタードだったのですね。
そのマスタードがブドウ畑(私はワイン畑と呼ぶ)に咲き乱れているとの情報を得、早速マスタードの畑を見にナパ方面に繰り出した。
今日はサンフランシスコ側からソノマを抜けてナパへ向かう。
一軒目のマスタード畑は、Domaine Carnerosという、Brut (辛口) Sparkling WineとPinot Noirが得意なマスタード畑である。
3杯のスパークリングをテイスティング。私はどうもスパークリングは苦手であるが、高台に立つ白亜のお城からの眺めは、暖かな春の日差しで色とりどりのワイン畑がじつに美しい。

Napaには世界中からワインを求めて人が集まります。
車がない人はタクシーやリムジンを使うため、運転手の問題はありません。
リムジーンを雇ってワイナリーめぐりをするツアーも人気です。
Napaでも飲酒運転はしてはいけません。でも週末の自家用車の運転手はほぼ全員飲酒運転をしています。シャンペングラスを持ったカップルがオープンカーに乗っているのを見かけたことがあります。
おまわりさんもたくさんいます。でも事故を起こさない限りお咎めや一斉取締りはないようです。
地元の産業と治安の両立がうまくなされているようです。

Domaine Carnerosのテイスティングルームは屋外にあり、久しぶりのよい天気を皆が楽しんでいるようだ。

そこから国道には戻らず、さらにマスタードの咲き乱れる田舎道をのんびり走る。名も知らぬ白い花や、カリフォルニアポピーも咲いている。
その畑の真ん中に、ACACIA Vineyardがある。
マスタードの花を見に来たのだけれど、「テイスティングしますよね」と言われるとどうしても「イエス」と言ってしまう。

今日のコースはサン パブロ湾に近いナパの南端で、山に囲まれたナパの中心よりも気温が低いため、ChardonnayとPinot Noirがよく取れる。
ACACIAでは、5種類のワイン試飲で$15である。この不況のために値上がりしているのではないだろうか。
2種類のChardonnayは、「これはうまい」という4★はなく、続いて3種類のPinot Noirへ。
それぞれ異なる畑で取れたぶどうを使うだけで、どうしてこれだけ個性が出るのか。
もちろんエージングの期間や、樽の材料によるものも大きいのだろうが、随分な差である。
どれが好みかは人それぞれであろうが、我が家の家計にマッチするPinot Noirはなかった。

さてACACIAもご多分に漏れず、ワインを買うとテイスティングが無料となる。
どうせ試飲代$15を払うのなら、$30のワインを$15で持ち帰るほうが利口であろう。
と言う理論で、我が家のワインがまた1本増えた。
フランス産オーク材の樽、アメリカ産とハンガリー産オーク樽に9ヶ月熟成したものを、それぞれ70/15/15でブレンドした2006年のChardonnayである。


ナパの町ではマスタードフェスティバルなどもやっていたようだが、良いお天気の日のドライブが目的だったので、岐路に着く。
山一面がポピーで埋まるというところへも行きたいし、桜に似たアーモンドの畑へも行きたいが、自然は待ってくれないからなぁ。