2009/7/18 (Sat)
9月に引越しを考えていたが、大家の呆れた度量により、現在の3割引の家賃で契約を更新することとなったのは、ご存知の方もいるであろう。背景はまず、私は将軍様の命で日本へ帰国するのですが、次男の高校卒業までの間、家族の米国滞在延長を直訴し、許しは得たのですが家賃の補助を今まで通り受けることができず、少しでも家賃の安い家を探さねばなりません。
しかも同じ学校区内で、犬OKで、ある程度の広さがあって、となるとたいへんです。
先ずは立て続けに賃貸物件を見に行きましたが、現実は厳しく、家賃が安くてそれなりの広さがあって、犬OKで学校区が変わらないで、きれいな家なんてあるはずもなく、ハードルをどんどん下げる気構えができてきました。
そして見つけたSanta Teresaの家。2200sfと比較的大きくて安い。築40年の古い家だったけれど、ロケーションはいいし何より予算より安くて9月入居と条件ぴったりの良い物件でした。
新オーナーのテナント選びの審査も95%終わって、現オーナーに我々の最終確認をとったらすぐに契約書を交わすはずでした。
夕飯時には、新しく引越した家での家具の置き場所も皆で相談し始めました。
が食後、突然現オーナーからメールが来ました。
「この不況、あなた達のたいへんな状況、私達も孫が来たりでとっても忙しいので、10月から家賃を○○○○にするけど、このままいます?」
な・な・なんと、今の3分の2の金額です。この家でこの金額は考えられない!
それでも契約しようとしていた40年住宅より高いのだけど、SJ内で引越しせずに済むのは何よりありがたいです。
どうやら、新オーナーの電話がきっかけで、現オーナーがこのような申し出を考えてくれたようですが、私達は考えもしない法外なオファーだったので、心底驚きました。
ありがたいです。
新オーナーも、もっと安くしてもいいよと言ってくれたのですが、丁重にお断りしました。
たいへんたいへんと思っていた家探し、引越し。違った展開になってきました。
ところで、昨年春に今の家に越してきた際、ガレージの一角に、物置棚に囲まれた領主の城を築いたのは、過去の日記写真にて紹介しておりました。
当初は一人ガレージでパソコンをいじる、ウヰスキーをなめながら一服する、小物を組み立てるなどと、秘密基地として活用していたが、夏の到来とともに熱気と虫たちに占領された。
冬には隙間風と寒さに負けそうになった。
それでも一国の主の城は、その存在自体が重要な意味を持つことは、世のお父さん方ならわかっていただけるであろう。
秋には参勤交代のため江戸に向かわねばなるぬが、跡継ぎたちが城を守ってくれると信じていた。
ところがどうだ、城主の留守を良いことに、城の変わりに家のガラクタを入れたダンボールをおきたいから、この邪魔な城はガレージセールで売ってくれと、こともあろうに正妻に言われた。
期待の跡継ぎにも、「俺は使わん」と無碍も無く捨てられた。
「開城するくらいなら自決の道を選びましょう」といってくれる家臣もいるにはいたが、別の家臣には、「江戸にもっと立派な城を作るチャンスですよ、旦那」、とそそのかされた。
「あんな正妻はさっさとたたき切って、江戸に参りましょう」と言われ、かなりグラッときた。
ムフフ、明るい未来が見えてきたぞよ。