クリスマスに知り合い(以降Keyさん)に譲ったAccordだったが、実はいろいろと大変な事件があった。
そもそも1月7日までに日本で言うところの車検、こちらのSmogチェックを受けなければならなかったが、Keyさんがいろいろとあたったものの、どこの審査場でも現状のままでは検査を通らないといわれた。
エンジンのノイズが大きく、排気ガスも正常ではなかったようだ。
修理には10万円以上かかることがわかり、Keyさんもそこまでするつもりはなく、Smogチェックが通らないまま、名義変更もできなくなってしまった。
今後のことを考える間、AccordはKeyさんの家の前に止めてあったが、突然アラームが鳴り始めたそうだ。盗難防止用のサイレンである。無論、窃盗犯の仕業ではない。
Accordの引渡しに際し、アラームのスイッチのことは伝えたのだが、Accordに馴れないKeyさんは、そんなスイッチのことは全く忘れ、ケーブルを引っこ抜いて止めたそうだ。
1月7日の期限が過ぎ、行き場のなくなったAccordは、駐車スペースに余裕がある我が家へ、出戻ってきた。
そもそもKeyさんが引き取りたいといってくれるまで、我が家でのAccordの行く末はドネーションとして、無料で公共団体に寄付するはずだった。ところがKeyさんの根性の調査により、Smogチェックに通らない車でも、有償で買い取るところがあることがわかった。
さらに低賃金層者に限るのだが、この団体が$500まで車検代を肩代わりしてくれるという。
さすが懐の深いアメリカならではだ。
その場所はSan Joseの北東にある。
買い取ってくれる条件は、自走できること、書類が全てそろっていること。
車を所有したときにピンクスリップと呼ばれる公的書類があるが、今回は車検が通りませんという証明書、ジャンクスリップが必要だ。
とうとうAccordもジャンクだと認定されてしまうのか・・・
1月7日以降、登録を抹消された車に乗ることは違法である。
そこで、この車を手放すために、1日だけ公道を走らせてくださいという許可証も必要。
法的なオーナーは私のままなので、私が手続きを踏まねばならない。
ナンバープレートをはずされたジャンクカーで、今日限りのドライブを楽しむ。
手続きはほんの30分ほど。
Accordは、その手続きの最中に、いつの間にか姿を消していた。
わりとあっけなく渡されたチェックには、Accordの修理にかかるといわれた金額が印刷されている。
Accordの行き先だが、94年式の部品が必要になったら、会いに行くことができる。
その時にはシートもヘッドライトも、窓ガラスもアルミホイールも、無くなった姿だろうけれど。
全身ドナーとして、最後のお勤めに出かけていった。
これでほんとうにサヨウナラ。
家族を乗せていろいろと働いてくれて、ありがとう。
事故も起こさず、本当に助かったよ。
安らかに、おやすみ
PS)
街中では、この年式のAccordを多く見かけます。
テールランプが若干異なるので、1~2年新しい可能性はありますが、他の車種、特にアメリカ車では滅多にお目にかかれない年式です。
BodyもEngineも、熟成されていたのだと思います。カムリに勝つために、ちょっと無理したのかな?
異音はEngine Headからで、回転数が2500~3000rpmで起こり、バルブがヘッドに当たるような音でした。
それでも燃費や加速に異常はなかったし、オイルの汚れも通常だったため、乗り続けてしまったのが、命取りでしたね。
ただし、最初から大掛かりな修理をせずに、乗れるところまで乗るための車だったので、大満足です。
Honda車はなくなってしまいましたが、良いイメージが家族全員に残っていますよ。