4/30/2019

栃木の平地のテンナンショウ属【備忘録】

植物と付き合っていると、訳が分からなくなり投げ出したくなることがある。
退職後の栃木で次々と出会ったテンナンショウ属を、まとめてみる事にしました。
どんな形かというと、こんな形のやつらです。
写真の上部を花と呼ぶようです。
そもそもテンナンショウとは、サトイモ科テンナンショウ属(Arisaema)に分類される多年草で、日本各地の山地、原野、樹木の下などの湿った林床に自生しており、4〜5月が開花時期となります。
ウラシマソウ節、アマミテンナンショウ節、マムシグサ節に大別できるそうです。
性別は固定されておらず、球根部分の栄養が不足すると「雌」肥えると「雄」に変化するのだそう。
その細長い形状や毒々しい色合いから、ヘビを連想するのか、別名としてヘビノシャクシ、ヘビコンニャク、ヘビノシタ、ヘビノコシカケ、クチナワビシャクなどと呼ばれます。

前置きはこのくらいにして、私が出会った以下の写真、何が何だか分からなくなりますよね?



私の勝手な見分け方ですが、花と葉に着目しました。
まずは葉より花が上に出ているものとして、上の段の3つ、ミミガタテンナンショウ、マムシグサ、ユキモチソウがあります。
巻かれた花びら(?)が傘に代わる場所に耳状の出っ張りがあるものがミミガタテンナンショウ、傘が上に開いて中の雌しべ(?)が白く先端が丸いものがユキモチソウ、そうでないものがマムシグサとなります。
花より葉が上に出ているものとして、下段の2つ、ウラシマソウとムサシアブミがあります。
ウラシマソウの雌しべ(?)は先端が長く伸び、アンテナを張り出したようになります。この形状が浦島太郎の釣り竿に似ていることからウラシマソウと言われる所以のようです。 ムサシアブミは葉の枚数と形態が異なります。
ところが、ウラシマソウのようにアンテナを張っているにもかかわらず、葉が下の方にある、あるいはほとんどないものがあります。
カラスビシャクです。これは花の大きさもテンナンショウ属よりかなりちいさく、ハンゲ属という別物だそうです。

アルバムを掲載します。
ミミガタテンナンショウ
みみがたてんなんしょう
耳形天南星
サトイモ科テンナンショウ属マムシグサ節
学名:Arisaema limbatum
別名・別読み: マムシグサ
ウツボ状の仏炎包に、耳たぶのような張り出しがあるのでこのような名前が付く。「天南星」とは中国で夜空に広がる星の意味をあらわし、葉の広がる様子をたとえたもの。

2019/4/3 @栃木県那珂川町富山
2019/4/3 @栃木県那珂川町富山
2019/4/3 @栃木県那珂川町富山
2019/4/3 @栃木県那珂川町富山

マムシグサ
マムシグサ(蝮草、学名:Arisaema serratum)は、サトイモ科テンナンショウ属マムシグサ節の多年草である。有毒植物。
葉は2個あり、楕円形の小葉が7個から15個つく。 球茎は平たい円形で地下にある。偽茎は、葉柄下部の2つの葉鞘部分が重なってできたもので、紫褐色のまだらな模様がある。この模様がマムシに似ていると考えられたところからこの名がつけられた。秋田県では「ヘビノバッコ」とも呼ばれている。雌雄異株である。
晩春に、花茎を直立させて開花する。苞(仏炎苞)は紫色に近く、白線がある。なかには苞が緑色のものもあり、アオマムシグサまたはカントウマムシグサと呼ばれる。花のつき方(花序)は肉穂花序の代表例で、苞の中にまっすぐ立つ。花期は4月から6月である
2019/4/22 @栃木県河内郡明治地区
2019/4/28 @栃木県河内郡明治地区
2019/4/28 @栃木県河内郡明治地区

50cm程の芽
2019/4/29 @栃木県都賀郡大柿

2019/5/12 @栃木県河内郡明治地区

2019/5/12 @栃木県河内郡明治地区

2019/11/20@栃木県都賀郡大柿

ユキモチソウ
ゆきもちそう(雪餅草) サトイモ科テンナンショウ属マムシグサ節 学名:Arisaema sikokianum
花の外側を仏炎苞(ぶつえんほう)と呼び、その中に先端が丸く膨らんだこん棒状のものがある。これを白い餅に見立てたのが名前の由来
2019/4/29 @栃木県佐野市秋山
2019/4/29 @栃木県佐野市秋山
2019/4/29 @栃木県佐野市秋山


2019/4/21 @栃木県河内郡明治地区
ウラシマソウ
ウラシマソウ(学名: Arisaema urashima)は、サトイモ科テンナンショウ属ウラシマソウ節の宿根性の多年草。 ナンゴクウラシマソウ (Arisaema thunbergii Blume)の亜種 Arisaema thunbergii urashima (Hara) Ohashi et J. Murata とする説もある。
2020/4/4 @栃木県都賀郡大柿

2020/4/4 @栃木県都賀郡大柿
2020/4/4 @栃木県都賀郡大柿
2020/4/10 @栃木県下古山
2020/4/10 @栃木県下古山
2019/4/28 @栃木県河内郡明治地区
2019/4/21 @栃木県河内郡明治地区

2019/4/22 @栃木県河内郡明治地区
2019/4/28 @栃木県河内郡明治地区
2019/4/29 @栃木県佐野市秋山
2019/4/29 @栃木県佐野市秋山

2019/5/12 @栃木県河内郡明治地区

ムサシアブミ
武蔵鐙、学名 Arisaema ringens
サトイモ科テンナンショウ属マムシグサ節の多年草。
別称「由跋(ユハツ)」、古くは「加岐都波奈(かきつばな)」とも呼ばれていた。
地面から立ち上がる第一の葉柄の途中から二番目の葉柄が分岐し、その途中から花柄が伸びる。葉柄上端には先が細くなった三枚の葉をつける。花柄は葉柄よりも短い。花(仏炎苞)の形が鐙に似ていること、武蔵の国でつくられた鐙が良質であったことから武蔵鐙と呼ばれるようになった。

2019/4/29 @栃木県佐野市秋山

2019/11/20@栃木県都賀郡大柿

2020/01/02@栃木県都賀郡大柿




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