8/19/2024

2024/8月の散歩(天狗山、芦野)

2024/8/19 (Mon)
日本特産の1属1種の花、レンゲショウマを求めて、福島県白河市表郷金山の天狗山へ
山道に入り最初の駐車場に騙されずに進むと、休憩所のある大駐車場がある
キチョウ(黄蝶、Eurema hecabe、シロチョウ科キチョウ属のチョウ)は、家の周りでは見かけない
福島県では準絶滅危惧種に指定されているレンゲショウマの保護活動が、高校生も参加して行われている

光が差し込む傾斜地に、レンゲショウマが現れる
レンゲショウマ(蓮華升麻、Anemonopsis macrophylla、キンポウゲ科レンゲショウマ属の多年草、日本特産の1属1種の花)
花の直径は4センチほどだが、平らに開いているのは萼、内側の筒状のものが花弁だという
光を浴びて浮かび上がるさまは、妖精のようだ
花が蓮に、葉がサラシナショウマ(晒菜升麻)に似ているので、レンゲショウマ(蓮華升麻)の名がつけられた
レンゲショウマの実かと思ったが、全くの別物のようだ
茎の節が黒褐色の、フシグロセンノウ(節黒仙翁、Lychnis miqueliana Rohrb.、ナデシコ科センノウ属の多年草、日本の固有種)
コアジサイの蕾と思われる
週末に台風7号が通過し、雷雲があちこちで大雨を降らせたためか、キノコが山ほど出ていたが、これはシロオニタケだろう
イチヤクソウ(一薬草、Pyrola japonica、ツツジ科イチヤクソウ属の常緑の多年草)のユニークな形の実
花も見たかった
天狗山とは、山容が天狗に似ていることから呼ばれ、山中に天狗が住むと言われている
そこで天狗の雲板なるものを鳴らし、侵入許可をいただく
夢と希望と書かれた場所は、井戸ではないし何だろう?
葉から抜き出た花茎の先に円錐花序をつくり、やや紫色を帯びた白色の頭花を数十個集まってつくという、モミジガサ(紅葉笠、紅葉傘、シドケ、シトギ、モミジソウ、Japonicalia delphiniifolia、キク科コウモリソウ(モミジガサ)属の多年草、日本原産種)
ツリガネニンジンの葉が輪生に対し、ソバナは互生ということだが、写真がピンボケで判断しにくいが、互生ではなさそう(ツリガネニンジンか?)
ツリガネニンジンは、花も輪生するが、これは単独に見える(ソバナか?)
しかし柱頭が花の外に出るのが、ツリガネニンジンで、これはちょっと飛び出ているが、どっちだろう?
そこでこの草花は、フクシマシャジン(福島沙参、Adenophora divaricata、キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草)でしょう

千年の森は、天狗山五合目


不明
カラカサタケ(唐傘茸、ニギリタケ(古名)、オシコンボ(香川県)、キジタケ、ツルタケ、Macrolepiota procera、ハラタケ科カラカサタケ属の特大型のキノコ)かな?
その子供たち

キノコを写真だけで分類するのは、無理のようです

オオバショウマ(大葉升麻、Cimicifuga japonica、キンポウゲ科サラシナショウマ属の多年草)の実
レンゲショウマの蕾、花、葉

天狗の清水
ヤマジノホトトギス(山路の杜鵑草、Tricyrtis affinis、ユリ科ホトトギス属の多年草、日本固有種)
白地の花弁に紫の斑点
シラヤマギクかな?

天狗山山頂まで、あとわずか
ホウライタケ属か?
うつくしま百名山の一つ、天狗山頂到着
標高625.5m

北東方向の家並み
先ほどより紫斑点が少ないが、これもヤマジノホトトギス

下山時には、花が目に付く
シロバナツルリンドウ(白花蔓竜胆、Tripterospermum japonicum f. albiflorum、リンドウ科ツルリンドウ属の多年草、つる植物)

普通に青~紫色をしているこれは、ツルリンドウ(蔓竜胆、Tripterospermum japonicum、リンドウ科ツルリンドウ属の多年草、つる植物)
葉の形、花の付き方から、ナガバノコウヤボウキ(長葉の高野箒、Pertya glabrescens、キク科コウヤボウキ属の落葉低木)
蕾がたくさん
出会いの鐘
オクモミジハグマ(奥紅葉白熊、Ainsliaea acerifolia var. subapoda、キク科モミジハグマ属の多年草)と思われる
オトコエシ
全体
シシウドだろう

どうやって、こんな宇宙的な形に開くのだろう

ミズヒキの白花品種、ギンミズヒキ(銀水引、Persicaria filiformis f. albiflora、タデ科イヌタデ属の多年草)
ミズヒキの花弁4枚のうち、上の3つは赤く下の1つが白いため、上から見ると赤く、下から見ると白く見えるが、4枚とも白いのがギンミズヒキ
フシグロセンノウがたくさん咲いている


ウバユリの実
モミジガサ全体


キンミズヒキとアキアカネ

今日はミズヒキ、ギンミズヒキ、キンミズヒキに逢えた


Strava(左)の距離がおかしい
出がけの駐車場で、山から下りてきた2組、4人を見かけたが、その後山に入り出会ったのは、すれ違った中年男性一人だけ

天狗山から白河の関跡へ向かう途中、うっそうとした参道を見つける

曹洞宗 集雲山 峰全院(ほうぜんいん) 

薄暗い杉並木を抜けると、正面は墓地になっており、
右に曲がってさらに杉並木が続く

1444年から1449年の間に創建されたといわれる峰全院
情報の乏しいお寺です

クサノオウ
白河関跡に鎮座する白河神社の社務所は、駐車場の向かいにある
西山国師遺跡霊場(せいざんこくしいせきれいじょう)とは、浄土宗西山三派の祖で、法然の高弟である証空(西山国師あるいは西山上人ともいう)ゆかりの寺社を巡る霊場巡拝であるという

下野の国と陸奥の国を分ける関所だが、10世紀ごろから衰退し消滅し、白河藩主の松平定信の検証により、さらに昭和の発掘調査によりこの地が確定され、国指定史跡となった

国史跡の中の小高い丘の上に、白河神社がある
治承4年(1180)、源義経が平家追討のため平泉を発し、この社前に戦勝を祈願、この松に矢を射立てたと伝えられる。現在は、少量の根株を残すのみである



拝殿の正面に、立派な杉の木
成務天皇5年(135)、白河国造命と天大玉命を奉納し勅命により鎮座。社殿は仙台藩主・伊達政宗が、元和元年(1615)に寄進したものと伝えられる
白河国が陸奥国に込みこまれ、白河の関が設置されると、関神として信仰されるようになり、宝亀2年(771)には天太玉命、中筒男命、衣通姫命などの分霊を勧請合祀したと伝う
延喜式神名帳に記載された式内社白河神社を当社とする説がある一方、三代実録で貞観8年(866)の条で陸奥国に鎮座していた鹿嶋神社という説や、式内社伊波止和気神社(福島県古殿町)という説もあるという
正直、拝殿・本殿ともに重厚さを感じられなかった
丘の上には空堀や土塁があり、古城跡と言っても良さそうだ

葉が丸みを帯びているので、ヒメキンミズヒキ(姫金水引、Agrimonia nipponica、バラ科キンミズヒキ属の多年草)だろう
キツネノカミソリ
鎌倉初期の歌人で「新古今和歌集」の撰者の一人である藤原家隆(従二位宮内卿)が、手植えし奉納したと伝わる、樹齢約800年と推定される巨木「従二位の杉」

立派な枝ぶりである
キンミズヒキとヒメキンミズヒキは、同居するらしい

イノコヅチ(ヒカゲイノコヅチ)よりも日当たりのよい場所に生える、ヒナタイノコヅチ(日向猪子槌、Achyranthes bidentata var. fauriei、ヒユ科イノコヅチ属の多年草)の蕾
白河関から下野国に戻り、1,900日連休を祝い「芦野温泉」でひと風呂浴びる
夕方4時以降、通常の入浴料の半額でゆっくりできる
湯上りに、夕食を食べて帰宅
ああ、盛りだくさんな一日だった

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