12/09/2009

脳視力


脳内視力とも言うらしい。

水晶体で集光した光が網膜に達し、その光量と波長に応じた電気信号が脳に達し、脳内の画像処理系が作り出す世界を、我々は現実と呼んでいる。

心臓が体の右側にあったり、内臓系がすべて左右反転している人もいるわけだから、実際に見ている、と認識している現実は、人によって全く違う世界なのかもしれない。

例えば右目と左目の信号が交差してしまっている人には、立体感がかなり異なるだろう。しかし生まれながらにそういう風景を現実としてみてきたその人には、それが普通であり、他人のそれと比較する術はないと思われる。

網膜には上下左右が反転した像が到達しているはずだが、それを元に戻す神経回路のねじれが無い人には、普通に考えて地球は上、空は下にあることになる。この年になってそんな世界を見たらさぞかし戸惑うだろうが、生まれた時からそれが現実であり、他人との比較のしようがないのだから複雑だ。
皆が「上」と言う方向には空があり、「右」と言う方にお箸を持つとすれば、神経ねじれのない人にも、他人と同じ上下左右が存在する。人がしたと言う方に自分の足があり、地球上を歩いているのだから、ねじれのない人が異常に気づくことはない。

つまるところ、眼に見えるものが現実だとすると、人それぞれの現実は異なり、他人と比較ができないことになる。

実際には網膜にきちんと結像しているにも関わらず、脳の画像処理系がいかれていると、モノが見えない状態になる。脳が見えた、と思うところに、眼鏡を使って無理やり合わせているのかもしれない。
まずは脳内視力を正常に保ち、それでも見えない場合にメガネを作らないと、眼球に無理が生じる。
脳内視力のトレーニング方法もWebで調べることができる。

瞑想等でストレスを解き放ち、画像処理系を正常に保つことで、老眼鏡とおさらばできたらと考えている。

それにしても、他人の見ている現実を、ぜひ覗いてみたいものである。

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