6/09/2025

2025/6月のハイク(千手が浜~西ノ湖~赤沼)

2025/6/09 (Mon)

栃木の景勝名所の一つ、中禅寺湖西岸の千手が浜エリアのクリンソウを見に、赤沼発の始発バスに飛び乗る
5週連続日光ハイク、4週連続奥日光ハイク
2025/6/07 (土) は那須を歩いてるし、初夏の花の整理がついていないんですけど
一般車では入れない林道を、千手が浜まで30分、500円で連れて行ってもらう
バス停から中禅寺湖に出て、さらに南へ歩く


不動堂がポツンとある
さらに南へ進むと、千手堂の手前の川沿いに、クリンソウが咲き乱れている
清流は中禅寺湖に注ぎ、男体山が凛々しい


延暦3年(784)勝道上人がこの湖水近くを舟で巡拝中、湖の中に黄金の千手観音を感見したと伝えられ、この地にお堂を建てて千手観音を祀ったのがはじまりと伝わる千手堂
弘法大師の書による額がかけられたとも伝わるが、昭和40年(1965)頃には礎石を遺すのみとなっていた
現在の建物は、平成28年(2016)日光開山1250年と勝道上人1200年忌の記念行事を記念し、輪王寺の管理下で、約50年ぶりに再建されたものだという
マイヅルソウ
千手堂でUターンして、来た径を戻る


柳沢川近くの仙人庵周辺が、クリンソウ群生地として知られている
低公害バスの乗客のほとんどは、この時期ここを目的にやってくる
クリンソウは、サクラソウ科サクラソウ属だが、
ニホンサクラソウも咲いていた



見事な群生地へは、近づくことができない







群生地を後に、千手が浜へ戻る
カラマツソウ

千手が浜でお弁当をいただく

バス停でトイレを借りて、西ノ湖へ向かう



クワガタソウ
ヘビイチゴの花
ヘビイチゴの花は一般に黄色だが、ここにはシロバナノヘビイチゴがたくさんある
西ノ湖へは、樹齢200年以上のミズナラやハルニレなどの明るい林を進む
湖畔にもあった、カラマツソウ
トキワハゼの白花品種、シロバナトキワハゼにも見えるが、葉の形や這生している様子から、ムラサキサギゴケの白花品種、シロバナサギゴケだろう
どちらが本家かわからぬが、白花が本家サギゴケで、ムラサキを別種扱いする見方もある
クワガタソウもあちらこちらに

花弁は4枚に見えるが、一枚が4裂している
植物の沼も、相当に深い
「千手の森歩道」というらしい

フキに似た長い葉柄のこいつは、黄色の大きな花を散房状に5~6個付ける、マルバダケブキ(丸葉岳蕗)の新葉だろう
総状花序を付ける、キク科メタカラコウ属のメタカラコウ(雌宝香)か、オタカラコウ(雄宝香)かも
フタリシズカ



ハイクコースに「山の神」の径案内板があり、200mほど寄り道
石祠の詳細はわからず
そろそろ覚えられるか、ズダヤクシュ
シロバナノヘビイチゴ

柳沢川を渡り、西ノ湖へ


勝道上人が男体山登頂を果たした際、山頂より俯瞰して確認された三湖のひとつ、西ノ湖に到着
左が中山、奥が黒檜岳(くろびだけ)だろうが、あとはわからない
かつては中禅寺湖の一部であったが、水位の変化や土砂の堆積により分離してできた湖で、降水量によって大きさが変化するという特徴があり、「日本の自然百選」「とちぎの景勝百選」に選ばれている
水辺には無数の鹿の足跡
ラムサール条約湿地「奥日光の湿原」(2005/11/08登録)の一部だ

西ノ湖を後に、小田代ヶ原を目指すと、
ヒトヨタケ(一夜茸、Coprinopsis atramentaria、ハラタケ目ナヨタケ科ヒメヒトヨタケ属に属する小中型のキノコ)の仲間だろう
オオヤマフスマ(大山衾、ヒメタガソデソウ(姫誰が袖草)、Arenaria lateriflora、シノニム:Moehringia lateriflora、ナデシコ科ノミノツヅリ属の多年草)と思われる

朱橙色の花、5本の雄蕊、今の開花から、レンゲツツジだろう
これが、ムラサキサギゴケ、湿った場所に自生する日本の在来種
え!ハイクコースが封鎖されている
仕方なくバス道を歩くと、サルの群れが
子ザルたちは遊びまわり、毛づくろい中の大ザルは、こちらを気にもしない
道路の反対側では、川べりで戯れるサルが、こちらを気にしてくれた
ヒロハコンロンソウ



弓張峠

ウワミズザクラ
ミヤマニガイチゴ

レンゲツツジ
ツマトリソウのツマは、褄(端)で、つまり花弁の縁取りがあるためだという

葉先が丸いのは変種の、
コツマトリソウ(小褄取草、Trientalis europaea L. var. arctica、サクラソウ科ツマトリソウ属の変種)
小型で湿原にだけ咲くらしい
小田代ヶ原の入り口に、獣除けの警報機が鳴りびっくりしたが、それまで全く見かけなかったシダ類が、いきなり全盛となった
獣除けの外側では、シカやサルに食べられてしまうのだろう
ヤマドリゼンマイ(山鳥薇、ヤマドリシダ、Osmundastrum cinnamomeum var. fokeiense、ゼンマイ科ヤマドリゼンマイ科の1属1種のシダ植物)の胞子葉で、直立した茎が特徴
ミツバツチグリですね
ヘビイチゴは、花弁の間隔がもっと開き、間から額がしっかり覗けます
マイヅルソウ


モジホコリ科モジホコリ属の原生生物の変形菌のようだ
お、今日も発見、ギンリョウソウ
馬面だよなあ
樹木が光合成により作り出している有機物を、菌経由で得て生活している腐生植物だが、短い地下茎と太く絡まりあった根から成る塊を持つ多年草だという
馬の口を覗いてみたが、ピントが合わず
辺りにもやたらと生えているじゃないか、ギンリョウソウ
見つけるのが上手くなってきた

光合成をするわけではないが、茎に着くひらひらは、葉と呼ばれている
馬面の部分を花と呼び、花の先端からは雄蘂と雌蘂もみえるという
マルハナバチなどにより受粉し、液果をつけ、モリチャバネゴキブリに果肉を提供する代わりに、種子を散布してもらうという、れっきとした植物だ

今日一日で、一生分の出会いをしてしまったかもしれない
秋に開花する、ギンリョウソウモドキ(銀竜草擬、アキノギンリョウソウ、Monotropa uniflora、ツツジ科シャクジョウソウ属の多年草)もいるらしい

ここにも、コツマトリソウ
後でガイドさんに聞いた話だが、奥日光にはコケリンドウは無いらしいので、
フデリンドウ
マイヅルソウの群落



シロバナキランソウ (白花金瘡小草)なんてあるのかな、と思っていたら、
葉脈が紫色で、葉の縁が波状で、先が鈍形なのは、キランソウ属のニシキゴロモで、
シロバナニシキゴロモ(白花錦衣、Ajuga yesoensis f. albiflora、シソ科キランソウ属)というのがあるらしいが、変異種だろう
どこにでも咲く、タチツボスミレ
終点の赤沼まで、あとわずか
花序が枝分かれするのは、ミヤマザクラ
これもガイドさんに聞いた話だが、ズミの花も1週間ほどで散ってしまうそうだ
ようやく満開に近いズミの木を見つけた
往きはバスを利用したので、苦労なく歩けた
戦場ヶ原は、中禅寺湖より100m標高が高いことが良くわかる

本日であった動物;
人間多数、ニホンザル多数
Mapに西ノ湖が無い!
なぜか北が左の地図
本日の、下山メシは無し

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