9/05/2024

2024/9月の散歩(茶臼岳)

2024/9/05 (Thu)
残暑厳しいとの予報で、那須へ来たが、山は雲に隠れていた
那須ロープウエイ山麓駅は、標高1,390m、那須茶臼岳の七合目にあたる
ゲンノショウコ
茶臼岳の九合目、標高1,684mにある、那須ロープウェイ山頂駅に到着
那須岳とは、那須連山(茶臼岳、朝日岳、三本槍岳、南月山、黒尾谷岳)の総称だが、主峰の茶臼岳のことでもある
深田久弥のあげた日本百名山でも、那須岳となっている
植物のBest Seasonではないが、いろいろな生域の植物が見れそうだ
火山ガスの噴出もあり、茶臼岳の森林限界は1,400m程だという

 コケモモ  や ツルコケモモ  は赤い実を付けるのに対し、白い実をつけるシラタマノキ(白玉の木、白玉木、Gaultheria pyroloides、ツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木)の実
シラネニンジンの種子?
カリヤスモドキ(刈安擬き、Miscanthus oligostachyus、イネ科ススキ属の多年草)
ウラジロタデ(裏白蓼、ウラジロイタドリ、タカネウラジロイタドリ、Aconogonon weyrichii、タデ科オンタデ属の多年草、高山植物)の雄株
茶臼岳は霧の中だが、溶岩道を登る
牛ヶ首との分岐点、1,718m
茶臼岳の霧が晴れることを信じて、ひたすら登る
ウラジロタデの雌株(手前)とシラネニンジン(白根人参、チシマニンジン、Tilingia ajanensis、セリ科シラネニンジン属の多年草、高山植物)
シラネニンジンの花は白く、実は赤紫色、葉はニンジンの葉によく似て、日光白根が名前の由来
南西(左手)側から、霧がどんどん噴き上げてきて、体を冷やしてくれる

ウラジロタデの雌株
あ!山頂付近が見えた

南西の斜面に、Barrance Rock

北に、朝日岳のピークも見えた
那須町は雲の下

予想どおり、ばっちりのお天気



「大岩」と名のついた岩
山肌が、硫黄により変色している部分もある


シラネニンジン

シラネニンジン
オヤマリンドウ(御山竜胆、Gentiana makinoi、リンドウ科リンドウ属の多年草、日本特産種)は、茎の先端部にのみ花を付けるが、めったに開かないという
ヤマハハコも雄雌がある
白い花弁のように見えるのは総包片という葉が変化したもので、中央の花の部分は黄色~褐色
これより上では火山性の瓦礫地となるため、限られた植物しか見られなくなるという
ニッコウオトギリ(日光弟切、アカテンオトギリ、Hypericum nikkoense var. rubropunctatum、オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草)
ホツツジ

ガンコウラン(岩高蘭、Empetrum nigrum var. japonicum、ツツジ科ガンコウラン属の常緑小低木、雌雄異株)で、黒い実は食べられるそう
一方、シラタマノキの実は、口にすると甘味はあるが、筋肉疲労などの塗り薬でも使われるサロメチール(サリチル酸)の匂いと味がするらしい

右に見えるロープウエイ山頂駅も、霧が晴れたようだ

ようやく火口の縁まで登ってきた
朝日岳も姿を現した
茶色く地肌がむき出しの谷は、爆裂の跡だそうだ
ニワトリ岩
茎の途中にも花が付いているので、エゾリンドウと思われる

山頂の傾いた鳥居へ向かう
山頂に咲くエゾリンドウ
鳥居の奥に祠が見える



日本百名山、関東百名山、栃木百名山、とちぎの景勝100選の茶臼岳(標高1,915m)登頂
山頂脇の岩場に隠された、不動明王の石仏
茶臼岳山頂の祠は、麓の那須温泉神社の奥の院とされる
その名を那須嶽神社という
平坦になった場所で、小学生が昼食中
こちらもお弁当を食べ、直径200m、深さ30mのお釜めぐりへ
山頂の西面が「茶臼の釜」と呼ばれる新しい噴火口で、今でも噴煙を上げているはずだが、霧と混ざってよくわからない
写真中央に「ひょうたん池」、その左手の灰色の場所が、紅葉の名所「姥ヶ平」

ウラジロタデがあちらこちらに

今にも崩れてきそうな岩
こちらは山頂部のお釜


山頂付近には、石垣のようにひび割れた、岩の断面が多くみられる
断面は、ペンキを塗ったかのようなぬめり感がある
強風と低温、夏の太陽とで、寒暖差によるひびなのだろうか?


山頂のお釜から山頂方向を観る

麓の殺生石も、こうして分裂したのでしょう
お釜を一周し、峰の茶屋方面へ下山途中の、硫黄の噴出痕跡

北西の流石山方角だが、山の名前はわからず

シラタマノキがまた、現れ始めた

指で触ると、結構固い

夏の空だ


茶臼岳をかえり見る


オヤマリンドウ

オヤマリンドウ、ガンコウラン、シラタマノキ、シラネニンジン、左の葉はコバイケイソウかな


エゾリンドウ
峰の茶屋に、先ほどの小学生が休憩している
その先に見えるのが、三本槍岳かな?


こんなに開いているのは、エゾリンドウか?


ハクサンオミナエシ(白山女郎花、コキンレイカ、Patrinia triloba var. triloba、オミナエシ科オミナエシ属の多年草)の実のようだ
これもシラネニンジンのようだ
コイワカガミ(小岩鏡、Schizocodon soldanelloides Siebold et Zucc. var.、イワウメ科イワカガミ属の常緑の多年草、高山植物)の実
イワカガミの花は下向きで、コイワカガミは横向きにつくというが、今はわからない
コイワカガミの葉は丸く、縁にギザギザがないが、イワカガミの葉の縁は、とがった鋸歯があり、オオイワカガミの葉は大きく、縁に多数のとがった鋸歯があるという
いずれも岩場に多く生え、葉に光沢があることから岩鏡と言うらしい

朝日岳は、午後はずっと霧の中

アキノキリンソウ
エゾリンドウ
ロウソクゴケ(蝋燭木毛、Candelaria concolor (Dicks.) Stein、ロウソクゴケ科ロウソクゴケ属の子嚢地衣類)
ヤマブキショウマの葉に囲まれたアキノキリンソウ
葉の形から、ヤマトリカブト(山鳥兜、monkshood、Aconitum japonicum subsp. japonicum、キンポウゲ科トリカブト属の疑似一年草、日本固有種、有毒植物)だろう
ヤマトリカブトの北限は、栃木県とされる
主な毒成分はジテルペン系アルカロイドのアコニチンで、他にメサコニチン、アコニン、ヒパコニチン、低毒性成分のアチシンのほか、ソンゴリンなどを全草、特に根に含むが、蜜や花粉にも毒性があり、経皮吸収および経粘膜吸収されるため、口に含んだり、素手で触っただけでも中毒に至ることがあるという
あぶねえ~
トリカブトの名の由来は、花が古来の衣装である鳥兜・烏帽子に似ているからとも、鶏の鶏冠(とさか)に似ているからとも言われる
地上部と地下の母根(塊根、「烏頭(うず)」)はその年の秋に枯死する(一年草)が、母根から伸びた地下茎の先に子根(嬢根、「附子(ぶし、ぶす)」)ができ、その子根が母根から分離して越冬芽をもち、翌年に発芽し開花するため、擬似一年草に分類される
種でも繁殖するという
アキノキリンソウの大群
ニッコウアザミ?トネアザミ?キセルアザミ?オニアザミ?

テンニンソウ(天人草、Leucosceptrum japonicum、シソ科テンニンソウ属の多年草、日本固有種)
美しくもかわいくもない、かわいそうな種だ
山之神神社


ゲンノショウコ
ウドかな?
ホツツジ

ハナタデ(花蓼、ヤブタデ、Persicaria posumbu、タデ科イヌタデ属の一年草)
イヌタデよりも花の間隔が長く、粗である

ほとんど終点です


駐車場わきのコオニユリ
全工程で4kmは少ないだろうYamapさん

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